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子どもがかんしゃくを起こしたとき、まず親が落ち着くべき理由とは?

かんしゃく
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「もうやだ!」「なんでわかってくれないの!」
おもちゃを投げる、地面に寝転がる、大声で泣きわめく──

子どもがかんしゃくを起こす場面は、どの家庭でも日常的に起こり得ます。
その瞬間、親の頭に浮かぶのは「どうしたらいいの?」という戸惑いと、「早く収めたい」という焦りかもしれません。

この記事では、子どもがかんしゃくを起こす理由と、そのとき大人がとるべき対応を解説します。
単なる「なだめ方」ではなく、子どもの感情と発達に即した対応を知ることで、子育ての安心感が増します。

目次

子どもの「かんしゃく」は発達の一部

まず理解しておくべき大前提は、かんしゃく=問題行動ではないということです。

特に2歳〜5歳頃の幼児期には、自我が芽生える一方で言語や感情コントロールの力は未熟なため、自分の気持ちをうまく表現できずに爆発してしまいます。

さらに小学生でも、疲れていたり、感覚過敏があったり、環境の変化が大きかったりすると、かんしゃくを起こしやすくなります。

つまり、かんしゃくは「わがまま」ではなく、発達過程で自然に起こる“心の叫び”なのです。

そのことを大人が理解しているだけで、「何とか止めなくちゃ」と焦る気持ちから、「この子には今、安心と支援が必要なんだ」と冷静に向き合えるようになります。

親がすべきこと①:まず“落ち着いた態度”を保つ

かんしゃくを目の当たりにすると、大人も感情的になってしまいがちです。
しかし、子どもが感情の波にのまれているときこそ、親が“安全基地”になることが求められます

  • 声を荒らげない
  • すぐに叱らない
  • 「泣かないの!」など否定しない

これらは基本中の基本です。

むしろ、

「怒っているね」
「悔しかったね」
「イヤだったんだよね」

という言葉で、子どもの感情に“名前”をつけてあげることが有効です。これは「情緒のラベリング」と呼ばれ、子どもが自分の感情を言葉で整理する助けになります。

親が穏やかであることが、子どもにとって最大の安心材料なのです。

親がすべきこと②:安全確保と“待つ姿勢”が大事

かんしゃくの最中に話をしても、子どもは聞くことができません。
感情の爆発中は、脳の理性をつかさどる前頭前野がうまく働かないため、論理的な理解ができない状態なのです。

この段階で「どうしてそんなことするの?」「いい加減にしなさい」といった声かけは、かえって火に油を注ぐことになります。

まずは、以下の対応を心がけてください。

  • 危険なものを遠ざける(周囲の安全を確保)
  • 子どもが落ち着ける空間を確保する
  • 無理に抱きしめず、見守る距離をとる
  • 気持ちが落ち着くまで“待つ”

かんしゃくには波があり、感情のピークが過ぎると、自然に静かになっていくものです。

その後に初めて、「どうしたのか」「どうして嫌だったのか」を一緒に整理してあげましょう。

かんしゃく後の対応こそ“育ち”につながる

かんしゃくが終わった後こそ、子どもが感情を学ぶチャンスです。
このタイミングで行いたいのが、「気持ちの言語化」と「次のステップの提案」です。

「あのとき、○○がイヤだったんだね」
「今度は、どう言ったら伝えられるかな?」
「ママが一緒に考えるよ」

といったやりとりを通して、子どもは

  • 自分の感情を言葉で表すこと
  • 気持ちを他者に伝える方法
  • 問題解決の方向性

を少しずつ学んでいきます。

また、「大声を出したから叱られる」「わがままを言ったから嫌われる」と誤解させないように、「感情を持つことは悪いことじゃない」と伝えることも大切です。

まとめ:かんしゃくは「育ちのプロセス」。親の理解と対応がカギ

子どものかんしゃくは、親にとって試されるような場面です。
ですが、それは「しつけの失敗」ではなく、「発達の一場面」であり、子どもが感情と向き合いながら社会性を学ぶ大切な機会です。

対応のポイントは以下の通りです。

  • かんしゃくを「問題」ととらえすぎず、心の発信と受け止める
  • 親が冷静でいることで、子どもが安心できる土台をつくる
  • 感情を受け止め、言葉で整理するサポートをする
  • 落ち着いた後に気持ちを共有し、次に活かす会話をする

親も完璧ではありません。
「今日はうまくできなかった」と思う日があっても、それは次に活かせる“学び”です。

子どもの心に寄り添いながら、焦らず少しずつ関係を築いていきましょう。


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