子どもの発達には段階があります。
その発達段階に応じた「関わり方」を意識することで、子どもとの信頼関係はぐんと深まります。
本記事では、乳児期から思春期までの年齢別の関わり方のポイントを具体的に解説します。
声かけ、接し方、距離の取り方の参考にしてください。
0~2歳(乳児期):安心感を育む「まるごと受容」
この時期の子どもにとって、もっとも大切なのは「安心感」です。
抱っこされる、声をかけてもらう、泣けば応えてもらえる――そんな日常の積み重ねが、自己肯定感の土台をつくります。
具体的な関わり方のポイント
- 泣いたらすぐに対応する(放置しない)
- 笑顔や声での反応をたくさん返す
- 「○○ちゃん、お腹すいたね」「おむつ替えようね」など、実況中継のような声かけを心がける
まだ言葉が通じない時期ですが、愛情の伝達は非言語でもしっかり届いています。
3~6歳(幼児期):遊びを通して育む「共感と承認」
言葉が発達し、自己主張が強くなる時期。
「なんで?」「これやりたい!」「いやだ!」が日常茶飯事です。
この時期は、子どもと同じ目線に立って遊ぶ・共感することが大切です。
関わり方のポイント
- 否定よりも「まず共感」:「そう思ったんだね」「やりたかったんだよね」
- できたことを具体的に褒める:「自分で靴はけたね、すごい」
- ごっこ遊びや絵本読みなど、感情表現のやりとりを楽しむ
感情の名前を教えてあげることで、感情理解とコントロールの力が育ちます。
6~9歳(小学校低学年):できたことを認める「自己効力感の育成」
学習が始まり、社会生活がスタートする時期。
「できた!」「もっとやりたい!」という気持ちが芽生えやすく、関わり方次第で自信の芽が育ちます。
ポイントとなる関わり方
- 具体的に行動を褒める:「最後まで計算プリントできたね」
- 失敗しても「やってみたね」「挑戦してえらい」と声かける
- 一緒にやる→だんだん任せる→成功体験に導く
指示・命令ではなく「問いかける」「一緒に考える」スタイルが効果的です。
10~12歳(小学校高学年):考える力を尊重する「対話と任せる勇気」
この時期から、子どもは論理的思考を育て始めます。
同時に、自我が育ち、「親に言われたから」では動かなくなっていくのが特徴です。
関わり方のヒント
- 一方的に決めつけず、「どう思う?」「なぜそう考えたの?」と問いかける
- 責任を少しずつ任せる(買い物・習い事・時間管理など)
- 感情的に否定せず、「その気持ちもわかる」と共感+対話をベースに
子どもの内面を「聴く」姿勢が、思春期へのスムーズな橋渡しになります。
13歳以降(思春期):見守る力と対話のバランス
思春期の子どもは、「関わられすぎたくないけど、見捨てないでほしい」という矛盾を抱えた存在です。
親の言葉が「うざい」と言われても、信頼があれば聞いてくれます。
ここで大事なのは「助け舟は出すが、漕ぐのは本人」という関わり方です。
関わり方のコツ
- アドバイスではなく「聴く」ことを優先
- 感情の裏にある「背景」を読み取る努力を
- 干渉ではなく、信頼して見守る姿勢を
「自分で決めたことを応援するよ」と言われることが、最大の安心材料になります。
年齢に応じて、子どもは「親に求めるもの」が変わる
子どもは成長するにつれて、親に求める関わりの質が変わっていきます。
- 乳幼児期:まるごとの愛情と安心感
- 幼児期~低学年:一緒に遊び、理解される体験
- 高学年~思春期:尊重され、自分で考える体験
親がこの変化に気づき、関わり方を少しずつ柔軟に変えていくことが、
子どもの発達と親子関係の両方を支える大きなカギとなります。
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