年度末や年度始めの慌ただしい時期、評価や計画に関する会議が増え、放課後の時間を自由に使えることは稀でした。
教材研究や事務処理に追われ、深夜残業や休日出勤が常態化していく中で、管理職からは「健康第一で、無理せず早く帰って休んで」と繰り返されるばかり。その言葉が空虚に響くほど、現実は厳しいものでした。
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そんなある日、先輩が管理職に聞こえるように「無理させて無理をするなと無理を言う」と呟いたのを耳にしました。
当時は、ただの皮肉にしか聞こえませんでしたが、時を経て、私自身が職員を指導する立場になった時、その言葉の重みが身に染みるようになりました。
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働き方改革によって会議や事務作業は減り、授業も専科制が導入されて担任の負担は軽減されてきました。
しかし、職員室での業務担当者については、行政文書への対応、保護者対応、担任支援、ICT関連業務など、むしろ業務量が増加傾向にあります。
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教育委員会からの勤務時間管理の厳格化要請により、一旦退勤した後に人気のない時間帯に戻って作業をすることもありました。
このような状況を経験し、かつての先輩の言葉「無理させて無理するなと無理を言う」という指摘が、行政からの矛盾した要求として理解できるようになりました。