「うちの子、あんなに練習しているのに最近タイムが伸びない」
「しっかり食べているはずなのに、なんだかいつも疲れているみたい」
一生懸命スポーツに打ち込むお子さんを支える親御さんにとって、本人の努力が成果に結びつかない姿を見るのは辛いものですよね。実は、スポーツに励む子どもたちの間で、「相対的エネルギー不足(RED-S:レッド・エス)」という状態が、密かにパフォーマンスの足を引っ張っているケースが増えています。
「うちは好き嫌いなく食べているから大丈夫」と思っていても、成長期特有の激しいエネルギー消費に、摂取量が追いついていない「隠れ栄養不足」かもしれません。今回は、お子さんの未来を守るために知っておきたい、RED-Sのサインと対策についてお伝えします。
1. RED-S(相対的エネルギー不足)とは?
RED-Sとは、簡単に言うと「運動で使うエネルギー」と「成長に使うエネルギー」の合計に対して、食べている量が足りていない状態を指します。
私たちの体は、まず「生きること(心臓を動かす、体温を保つなど)」にエネルギーを使い、次に「動くこと(スポーツ)」に使います。もしエネルギーが不足すると、体は生命維持を優先し、「成長」や「修復」に使うエネルギーを削ってしまいます。
その結果、以下のような問題が起こりやすくなります。
- 骨の弱体化: 疲労骨折をしやすくなる、将来的な骨粗鬆症のリスク。
- ホルモンバランスの乱れ: 女子選手の月経不順や無月経など。
- 免疫力の低下: 風邪を引きやすくなる、怪我が治りにくくなる。
2. 「見逃し厳禁」なSOSサイン
RED-Sは急激な体重減少として現れないことも多く、日々の些細な変化の中にサインが隠れています。
- 「集中力」のムラ: 授業中や練習中にぼーっとすることが増えた。
- 「感情」の起伏: 以前よりイライラしやすくなったり、落ち込みやすくなったりした。
- 「回復」の遅れ: 寝ても疲れが取れない、筋肉痛が長く続く。
- 「成果」の停滞: 練習量は増えているのに、記録が落ちたり停滞したりしている。
特に、身体が大きく変化する「成長スパート期(思春期)」は、本人が自覚している以上に多くのエネルギーを必要とするため、注意深い観察が必要です。
3. スポーツキッズの「エネルギー貯金」を増やすコツ
過酷な練習を乗り切るためには、食事の「量」だけでなく「タイミング」と「内容」が鍵を握ります。
① 「補食」を賢く取り入れる
一度の食事でたくさん食べられないお子さんの場合、3食以外の「補食」が命綱になります。
- 練習前: すぐにエネルギーになるバナナやゼリー飲料、カステラ。
- 練習後: 筋肉の修復を助けるタンパク質と、エネルギーを補充する炭水化物(鮭おにぎり、肉まん、牛乳など)。
② 「質」の高い睡眠をセットにする
どれだけ食べても、体がそれを吸収・利用するためには、深い眠りの中で分泌される「成長ホルモン」が必要です。
- 睡眠不足は食欲をコントロールするホルモンを狂わせ、エネルギー不足を加速させます。「練習・食事・睡眠」をワンセットのトレーニングだと考えましょう。
まとめ:親は一番の「コンディショニング・コーチ」
RED-Sを防ぐことは、単に怪我を防ぐだけでなく、お子さんの将来の健康と可能性を守ることに直結します。
- 「最近疲れやすそうかな?」と、日々の様子を敏感にキャッチする。
- 3食+補食で、エネルギーの「出し入れ」をプラスに保つ。
- 異変を感じたら、一人で悩まずスポーツドクターや管理栄養士に相談する。
「頑張れ!」という応援の言葉と同じくらい、お子さんの体を満たす「エネルギー(食事)」は、未来のアスリートにとって大切な贈り物です。今日のご飯一膳、おにぎり一個から、お子さんの輝く未来を一緒に支えていきましょう。
キッズ学習アドバイザーでは、スポーツと学習を両立させるための栄養摂取のコツや、メンタルケアのヒントをnoteでも多数発信しています。ぜひ、チェックしてみてください!
note:https://note.com/kidsla_jp










