給食が口に合わず、パニックになって泣き出した我が子。「泣かないで、みんな見てるよ」。そう声をかけた瞬間、余計に大泣きされてしまった。そんな経験、ありませんか。
友達にからかわれて大泣きする。宿題ができずに「もう学校行きたくない」と言い出す。こうした場面に出くわすたび、私たちはつい「そんなことで泣かないの」「たいしたことないよ」と、気持ちを小さくおさめようとしてしまいます。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみたいんです。その一言、本当に子どもを助けているでしょうか。
子どもの感情は、まだ磨かれていない宝石
子どもって、感情をコントロールする力も、それを言葉にする力も、まだ育ちきっていません。だから、大人からすれば些細に見えることが、その子にとっては大きな不安や悲しみになっていることが本当によくあるんです。
「そんなの、たいしたことないよ」。良かれと思ってかけたこの一言が、実は子どもの中に「自分の気持ちを分かってもらえない」という孤独感を残してしまう。これ、想像以上に多いパターンなんですよね。
ネガティブな感情を受け止めたい、3つの理由
「わかってくれた」が、自分を信じる力になる
「そうだったんだね」「つらかったね」。この一言で気持ちを受け止めてもらえたとき、子どもの中に「自分の気持ちには価値があるんだ」という感覚が生まれます。
この感覚が、自分を信じる力の土台になります。人と関わるときの安心感にもつながっていきます。たった一言の積み重ねが、こんなに大きな役割を持っているんです。
気持ちに名前がつくと、言葉にする力が育つ
「悲しかったね」「それは悔しかったんだよね」。大人がこうして気持ちに名前をつけてあげることで、子どもは自分の感情を少しずつ理解できるようになっていきます。
そしてその感情を、今度は自分の言葉で表現できるようになる。これが後々、感情をうまく扱う力や、人との関わり方の土台になっていきます。
感情は、抑えるより流したほうが楽になる
泣くこと。怒りを吐き出すこと。不安を誰かに話すこと。こうした行為を安全な場所でできる経験が、実は子どもの心を安定させてくれます。
反対に、感情を押し殺す経験が積み重なると、「自分の気持ちはダメなものなんだ」という思い込みが生まれてしまいます。そして、その不安や怒りは消えるわけではなく、静かに心の中に積み重なっていくんです。
どう共感すればいいのか、具体的に見てみましょう
「大丈夫」より、「そうだったんだね」
「大丈夫」「泣かないで」。優しさから出た言葉のはずなのに、実はこれ、気持ちを否定するメッセージになってしまうことがあります。
代わりに、こんな言葉を試してみてください。
「悔しかったね」 「びっくりしたよね」 「怖かったんだね」
気持ちに名前をつけてもらえるだけで、子どもは「ちゃんと伝わった」と感じて、少し安心できます。
アドバイスは、少し後回しにする
「じゃあ、こうしたら?」。つい口から出てしまう言葉ですよね。でも、その前に必要なのは、まず聴くことです。
「そんなことがあったんだね」 「うん…」 「どう感じた?」 「すごく嫌だった」 「それはつらかったね」
こうやって気持ちを一緒に整理していく時間、実はアドバイスよりずっと価値があります。
「その気持ち、変じゃないよ」と伝える
子ども自身、自分のネガティブな感情に戸惑っていることがあります。「そう感じるのは、普通のことだよ」。この一言が、感情を否定せずに受け入れる視点を育ててくれます。
大人が感情を隠さないことも、実は教育の一つ
意外かもしれませんが、子どもがネガティブな感情を受け入れられるようになるには、大人自身が自分の感情と向き合うことも欠かせません。
「今日はちょっと疲れたなぁ」。大人がこう言ってもいいんです。悲しいときに涙を見せてもいい。怒った後に「さっきは言いすぎたね」と謝る姿を見せてもいい。
大人が感情を隠さずにいることで、子どもは「感情はあってもいいものなんだ」と、言葉ではなく体験として学んでいきます。
ネガティブな感情こそ、一緒に受け止めたい
悲しみや怒り、不安。できれば避けたい感情かもしれません。でも、それを一緒に感じてくれる誰かがいることで、子どもの心は癒され、少しずつ強くなっていきます。
否定しないこと。共感の言葉をかけること。気持ちに名前をつけてあげること。解決策より先に、寄り添うこと。
これらの積み重ねが、子どもとの信頼関係を育て、感情に振り回されすぎない心を作っていきます。
ネガティブな感情は、子どもが自分自身と向き合うための入り口です。その瞬間こそ、心が育つチャンスだと捉えて、あたたかく見守っていきたいですね。
質問に答えてAI分析する家庭向けレポート作成ツール、家庭完結型「お子さまのトリセツ」のnote記事
▶https://note.com/kidsla_jp/n/nb37f025bb952
文科省や各自治体の指標を基にした教員ツール「教員自己分析・内省カルテ:自分のためのリフレクションとキャリアデザイン」のnote記事 ▶https://note.com/kidsla_jp/n/ndf777e987983
学習指導要領の趣旨(主体的・対話的で深い学び等)を基にした教員ツール「授業デザインメーカー:学級の実態から授業構成・板書・評価を考える」のnote記事▶https://note.com/kidsla_jp/n/n4280716ee931
キッズ学習アドバイザーでは、子どもの発達や学習支援に関する情報を多数発信しています。ぜひ、関連記事もご覧ください!
ブログ記事:https://kidsla.jp/blog/
note:https://note.com/kidsla_jp

