スマホやタブレット、パソコンなど、今や子どもたちにとってデジタルツールは身近な存在です。学校教育でもICT(情報通信技術)の活用が進み、「1人1台端末」が当たり前の時代になってきました。
では、子どもたちはただ使えるようになればそれで良いのでしょうか?
大切なのは「どう使うか」「何を学ぶか」です。
ここでは、子どもがデジタルツールを“学びの道具”として活かせるようになるための視点をご紹介します。
1. 「作る」体験を通して深まる理解
YouTubeを見たり、ゲームで遊んだりするだけでは、デジタルツールの活用とはいえません。
本当の力は、「受け取る」だけでなく「発信する」「作る」ことを通じて育ちます。
たとえば、
・タブレットで絵やマンガを描いてみる
・パワーポイントで自由研究をまとめてみる
・Scratchなどで簡単なゲームを作ってみる
こうした体験は、「自分のアイデアを形にする」力や「思考を整理する」力にもつながります。学年が上がるにつれて、プレゼンやレポートのスキルにも役立つでしょう。
2. 「調べる力」は“検索力”に直結する
何かわからないことがあったとき、タブレットやPCを使って調べる力も、今後ますます重要になります。
けれど、ただ検索するだけでは十分ではありません。
・正しい情報を見分ける
・複数のページを比べて考える
・自分なりにまとめ直す
こうした力は、小学生のうちから少しずつ育てていけます。
大人が「それってどういう意味だろう? 一緒に調べてみようか」と寄り添うことで、自然と“調べ方”を学び、「学ぶ力」へとつながっていきます。
3. 遊びから学びへ:日常の中のデジタル体験
「子どもがYouTubeやゲームばかりで心配…」という声も多く聞かれます。
大切なのは、“どう付き合うか”を一緒に考えることです。
・動画の中から役立ちそうな内容を一緒に話し合う
・ゲームのルールや攻略法を「自分で説明してみて」と促す
・タイマーなどを使って時間の区切りを工夫する
こうした工夫で、「使われる」のではなく「使いこなす」感覚が芽生えていきます。
4. 親が使い方を見せることも効果的
「子どもにはツールをうまく使ってほしい」と願うなら、まずは大人がその姿を見せていくのも効果的です。
・スケジュールをアプリで管理している
・調べものをする時に検索ワードを工夫している
・買い物や旅行の計画をPCでまとめている
こうした日常の中での“使い方の見本”は、子どもにとって一番リアルで役立つ教材になります。
おわりに:使えるだけでなく「活かせる」力を
今の子どもたちが大人になる頃、AIやIoT、メタバースなど、社会はさらに変化しているでしょう。
そんな未来を生きる子どもたちにとって、「デジタルを自分の学びや表現に活かせる力」は欠かせないスキルです。
「便利に使える」だけでなく、「自分の世界を広げるために使いこなす」。
そんな力を、家庭や学校の中で少しずつ育てていきましょう。
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