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デジタル時代に生きる子どもたちに必要なのは「使いこなす力」

デジタル活用
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タブレット、スマートフォン、パソコン――。
今や、子どもたちの生活の中にもデジタル機器があふれています。

学習アプリを使って宿題をしたり、YouTubeで興味のあることを調べたり、ゲームを通じて友達とつながったりと、子どもたちは日常の中で自然にデジタルと触れ合うようになっています。

しかし一方で、「長時間使いすぎているのでは」「依存にならないか不安」「学力や生活リズムに影響しないか心配」といった保護者の声も絶えません。

この記事では、子どもにとっての健全なデジタル活用とは何か、そして、どのように使い方を整えればいいのかを、専門家の視点からわかりやすく解説します。

目次

デジタルとの関わりを禁止するのではなく、賢く取り入れる

まず大切なのは、「デジタル=悪」ではないという視点です。
もちろん、使いすぎや内容によっては弊害もありますが、
正しく使えば、子どもの学びと成長を大きくサポートしてくれるツールにもなります。

たとえば:

  • 調べ学習を通じて主体的に学ぶ力が育つ
  • プログラミングや動画制作で創造力を伸ばせる
  • オンラインで全国の友達とつながる経験ができる

こうした可能性を閉ざしてしまうのではなく、
「どう使えば安全かつ有益か」を親子で考える視点が、今の時代には求められます。

子どものデジタル活用における3つの基本原則

デジタルとの付き合い方を整えるためには、単に「使っていい時間を決める」だけでは不十分です。
本当に大切なのは、“使い方”の中身と“親の関わり方”です。

以下に、子どもにとって健全なデジタル活用を実現するための3つの基本原則を紹介します。

1. 「何のために使っているのか」を明確にする

学習のためなのか、情報収集のためなのか、娯楽として楽しむためなのか――。
まずはデジタルを使う目的をはっきりさせることが最優先です。

子どもが自覚しやすくするために、保護者の声かけとして次のような例があります。

  • 「今、何を調べたいの?」
  • 「このアプリでどんなことができるのかな?」
  • 「それを使って何が楽しいと思ったの?」

こうした対話を通じて、「使う理由」に意識が向くようになります。

2. 時間ではなく「質」で判断する

「1日1時間」といった時間制限も一定の効果はありますが、
それ以上に重要なのは、その時間の中で何をしていたか(=質)です。

たとえば:

  • 同じ30分でも、ゲーム実況動画を見ていただけと、プログラミングでゲームを作っていたのでは、意味が全く異なります。
  • 受け身で消費するのか、能動的に創造するのか。そこが分かれ目です。

「時間を区切る」だけでなく、「その時間で何を得られたのか」を振り返る習慣を親子で作ることが、質の向上につながります。

3. ルールは親子で「一緒に」決める

デジタル使用におけるルールは、「親が一方的に決める」のではなく、子どもと一緒に話し合って決めることが鍵です。

子どもが納得感を持つことで、ルールの意味を理解しやすくなり、守る意識が高まります。

  • 使用時間やタイミング(「朝は使わない」「宿題が終わってから」など)
  • 使用内容(学習系、趣味系、SNSなど)
  • 使用後の振り返り(「今日のデジタルで学べたこと」)

こうしたルールは紙に書いて家庭内に掲示しておくと、より効果的です。

デジタル活用を「学び」に変える具体的な工夫

デジタルを“遊び”だけにせず、“学び”や“成長のきっかけ”に変えるにはどうすればいいのでしょうか。
以下に、日常で取り入れられる具体的な工夫を紹介します。

一緒に使って、一緒に考える

親も子も一緒にデジタル機器を触る時間をつくりましょう。
同じアプリを使ったり、一緒に調べ物をしたりすることで、「共通体験」と「対話のきっかけ」が生まれます。

  • 「この機能、どうやって使うのかな?」
  • 「面白い動画を見たけど、何が良かったと思う?」

こうしたやり取りから、メディアリテラシーや情報活用力が自然と育っていきます。

創造型の活動を優先的に取り入れる

受け身で情報を消費するだけでなく、「自分でつくる」体験をデジタル上で増やすと、
子どもの創造性や表現力が格段に伸びます。

たとえば:

  • プログラミング学習アプリ(Scratchなど)
  • デジタル絵本作成アプリ
  • 簡単な動画編集やナレーション録音
  • スライドづくりやオンライン発表会の練習

創造型のデジタル体験は、自信や自尊感情の育成にも直結します。

情報の「真偽」や「意図」を一緒に考える

インターネット上には正しい情報もあれば、誤った情報、過激な言葉、悪意ある発信も存在します。
それらに触れたとき、どう見極め、どう対処するかを学ぶのも大切な教育です。

  • 「このニュース、誰が発信しているのかな?」
  • 「この意見と反対の立場はあるかな?」
  • 「読んでどう感じた? なぜそう思った?」

こうした問いを通して、子どもは情報リテラシーの土台を育んでいきます。

親自身も「使い方を見せる存在」であることを忘れずに

最後に、最も大切なことは、親の姿勢が“最大の教育”になるという点です。

  • 食事中もスマホを手放せない
  • 夜中までスマホを使っている
  • 「あと5分」と言いながらだらだら画面を見ている

子どもは、親のこうした日常の様子を見て、「それが普通」と感じます。

だからこそ、親自身がルールを守り、良い使い方を“体現”して見せることが、
最も効果的なしつけであり、学びの場でもあるのです。

まとめ:デジタルを「排除」ではなく「力に変える」視点へ

これからの時代、子どもたちはますますデジタルと共に生きていくことになります。
だからこそ、「使わせない」「取り上げる」といった対処ではなく、
どう安全に、効果的に、創造的に使えるかを育てる教育が求められます。

  • デジタルを目的ではなく「手段」として位置づける
  • 時間ではなく「内容と質」を重視する
  • 親子でルールを作り、共に学ぶ姿勢を持つ

このような関わり方を通して、
子どもはデジタルに「使われる側」ではなく、「使いこなす側」に育っていくのです。

家庭という一番身近な場での“メディア教育”を、今日から少しずつ始めてみましょう。


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