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緊張する場面でかける言葉が、子どもの力を引き出す鍵になる

緊張
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発表会、運動会、試験、面接、初めてのチャレンジ。子どもが「緊張している」場面に立ち会う機会は、保護者や教育者にとって少なくありません。
そんなとき、どんな言葉をかければ子どもは安心し、自分の力を発揮できるのか? これは、子どもとの信頼関係を築く上でもとても大切なテーマです。

この記事では、緊張する子どもへの声のかけ方について、心理学や教育現場での実践をもとに具体的に解説します。

目次

緊張は「悪いこと」ではない

まず最初に知っておきたいのは、緊張は誰にでも起こる自然な感情であるということです。
子どもが「緊張している」と言ったとき、それを「ダメなこと」「落ち着いて!」とすぐに否定してしまうと、自分の気持ちを話しづらくなってしまいます。

緊張にはこんな意味があります:

  • 目の前のことに真剣に向き合っている証拠
  • 脳と体が「集中しよう」と準備しているサイン

つまり、「緊張している」という感情自体は悪ではなく、むしろその後の行動次第でプラスにもマイナスにも働く可能性があるのです。

緊張している子どもにかけたい声の特徴

緊張している子どもにかける言葉には、以下の3つの視点が大切です。

1. 気持ちを否定せず受け止める

「緊張してきた…」
「うん、それだけ真剣なんだね」
「そうだよね。大事なことだもんね」

このように、まずは子どもの気持ちに共感し、受容することが第一歩です。
否定やすぐな励ましではなく、気持ちを整理する時間を一緒に持つことが重要です。

2. 結果ではなく「プロセス」に目を向ける

「うまくやれるかな…」
「今までたくさん練習してきたよね。それを出せれば大丈夫」
「結果よりも、頑張ったプロセスが大事なんだよ」

子どもが不安になるのは、「失敗したらどうしよう」という結果への恐れです。
そこから気持ちを離すために、「これまでやってきたこと」「準備してきたこと」に意識を戻してあげましょう。

3. 小さな成功体験を思い出させる

「前の発表会のときも、終わったら“楽しかった”って言ってたよね」
「最初は緊張してても、始めたらすぐ集中できたこと、あったよね」

過去の成功体験を思い出させることで、自己効力感(自分ならできるという感覚)を高めることができます。
「前もできた」→「今回もできるかも」という思考の流れを作るのがポイントです。

子どもの年齢別・緊張時の声かけ例

子どもの発達段階に応じて、声のかけ方も少しずつ変えるとより効果的です。

低学年(6〜8歳)

  • 「ドキドキするのは、がんばろうとしてる証拠だよ」
  • 「ママ(パパ)は、◯◯くん(ちゃん)がやってる姿、ちゃんと見てるからね」
  • 「できたところまでで十分えらいよ」

▶ ポイント:感情に名前をつける・「見守っている」という安心感を伝える

中学年(9〜10歳)

  • 「緊張って、みんなするよ。先生だってするよ」
  • 「今までやってきたことを、自分のペースで出せば大丈夫」
  • 「うまくいかなくても、そこから学べることがあるんだよ」

▶ ポイント:思考を整理する言葉がけ・不安を一般化して安心を与える

高学年(11〜12歳)

  • 「この緊張をどう活かせるか考えてみようか」
  • 「目標は“完璧”じゃなくて、“全力を出す”ことだよ」
  • 「あとはやるだけだね。応援してるよ」

▶ ポイント:自己調整の視点を持たせる・自分で乗り越える力を育てる

避けたいNGワードとその代替案

緊張している子どもに対して、悪気なく言ってしまいがちな言葉でも、逆効果になることがあります。

NGワード代替案
「大丈夫、緊張しないで」「緊張してるんだね。それは悪いことじゃないよ」
「失敗しないようにね」「どんな結果でも、やってみることが大切だよ」
「ちゃんとやりなさい」「いつも通りでいいよ。やってきたことを出そう」

▶ ポイント:「正しさ」よりも「安心」を優先した言葉選びが大切です。

緊張とうまく付き合う力は、これからの人生を支える

緊張は、これからの人生で何度も経験する感情です。
子どものうちに、「緊張しても、自分を信じてやってみよう」と思える経験を重ねることで、将来大きな舞台でも自分の力を発揮できるようになります。

そしてそれを支えるのは、身近な大人の一言の声かけ
あなたの言葉が、子どもの「やってみよう」を引き出す力になります。


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