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小学校入学前・低学年で本当に育てたいのは学力じゃない。”基礎的素養”という土台の話

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「うちの子、勉強はちゃんとできてるのに、なんでグループ活動になると固まっちゃうんだろう」

娘が小学2年生になった頃、担任の先生からそんな話を聞きました。テストの点数は悪くない。むしろ得意な方。でも、みんなで意見を出し合う場面になると、一言も発言できずに終わってしまう。そう言われたとき、正直ショックを受けました。「勉強ができれば大丈夫」だと思っていたからです。

小学校入学前や低学年の時期に、何を育てればいいのか。この問いに悩む保護者や教育関係者の方は、きっと多いはずです。今日はその答えのひとつとして、”基礎的素養”という考え方をお伝えしたいと思います。

目次

そもそも「基礎的素養」って何?学力とどう違うの?

基礎的素養とは、子どもが将来、自分の力で社会の中を生きていくための土台となる力のことです。文部科学省やOECDでも重視されている考え方で、大きく分けると次のような力を含みます。

  • 自分の気持ちや考えを伝える力
  • 他の人と一緒に何かを進める力
  • 課題を見つけて、自分なりに解決しようとする力
  • うまくいかなくても粘り強く取り組む力

「学力」というと、どうしても知識やテストの点数がイメージされます。基礎的素養は、それよりもっと広い範囲を指すものです。学び続ける姿勢そのもの、生き方そのものに関わってくる力。娘の話に戻ると、彼女に足りなかったのは知識ではなく、まさにこの「自分の考えを人に伝える」という部分だったんです。

なぜ今、これほど注目されているのか

正直に言うと、私自身「読み書き計算ができれば十分」だと思っていた時期がありました。でも現場を見ていると、それだけでは足りないケースが増えているようです。

テストの成績は良いのに、グループでうまく話し合えない。正解のない課題を前にすると、動けなくなってしまう。小さな失敗であっさり心が折れて、そこから立ち直れない。こうした光景、実は珍しくないんですよね。

これらの背景には、基礎的素養がまだ育っていないことが関係しているとわかってきました。世界的にも、OECDが掲げる「キー・コンピテンシー」や、学習到達度を測るPISA調査などで、知識だけでなく人と関わる力や自分を律する力が重要テーマとして扱われています。

つまり、子どもの学びの重心が「知識重視」から「人間力重視」へ、静かに移り変わっているということなんです。この流れを知ったとき、なんだか背筋が伸びる思いがしました。テストの点数だけを見ていた自分を、少し反省したくなったんです。

基礎的素養が育つと、子どもはどう変わっていくのか

具体的にどんな変化が起きるのか。5つの視点から見てみましょう。

学びに向かう力が伸びると、興味のあることに自分から手を伸ばすようになります。誰かに言われなくても、図鑑を開いたり、わからないことを自分で調べたり。そんな姿が増えていきます。

対人関係がスムーズになると、相手の話をきちんと聞き、自分の気持ちも言葉にできるようになります。娘のグループ活動での固まり方も、この部分が育てば少しずつ変わっていくはずです。

問題解決力がつくと、目の前の状況を観察して、自分で考えて動けるようになります。「先生、どうしたらいい?」と聞く前に、「こうしてみようかな」と一歩踏み出せる。この違いは案外大きいものです。

挫折への強さが育つと、小さな失敗を経験としてちゃんと受け止められるようになります。転んでも「痛かったけど、次はここに気をつけよう」と切り替えられる。うちの娘も、最近少しずつこの力がついてきた気がしています。

自己肯定感が高まると、「自分にはできることがある」という感覚が根付いていきます。これが結局、他の四つの力すべてを支える土台になっているようです。

こうした力は、進学や就職といった将来の選択肢を広げるだけでなく、人生そのものの満ち足りた感覚に大きく関わってくるものだと感じています。

今日からできる、3つの育て方

「じゃあ、具体的に何をすればいいの?」という声が聞こえてきそうです。特別な教材も、専門的なスキルも必要ありません。日常の関わり方を少し変えるだけで、十分に始められます。

① 話を最後まで聞いて、気持ちをそのまま受け止める

子どもが話し始めたとき、つい途中で「それでどうしたの?」「早く言って」と急かしてしまうことがあります。私も何度もやってしまいました。

そこを我慢して、最後まで聞く。「そう思ったんだね」と一度受け止める。これだけで、子どもは自分の考えを言葉にすることへの抵抗が減っていきます。娘の場合、話を最後まで聞くようにしてから、少しずつ家での会話量が増えました。学校での出来事も、以前より詳しく話してくれるようになったんです。

② 小さな選択を、子ども自身にゆだねてみる

「おやつはどれにする?」「宿題を先にする?遊びを先にする?」。こんな些細な選択でかまいません。

大人が全部決めてしまうと、子どもは考える機会を失ってしまいます。小さな選択を積み重ねることが、自分で決める力の土台になっていきます。うちでは夕食後の過ごし方を娘に選ばせるようにしてから、彼女の中に「自分で決めた」という手応えが生まれているように見えます。

③ 結果より、そこまでの過程に目を向けた声かけを

「点数すごいね」ではなく、「毎日コツコツ頑張ってたね」。この言い換え、最初はぎこちなく感じるかもしれません。でも続けていくと、子ども自身が結果よりも努力や工夫のプロセスに意識を向けるようになっていきます。

娘のグループ活動の話も、点数を褒めるのをやめて、話し合いに参加しようとした過程を認めるようにしてから、少しずつ変化が見えてきました。まだ完璧ではありませんが、以前より一言多く発言できるようになった。その小さな一歩を、今は一緒に喜んでいます。

まとめ:学力の前に、土台を育てるという視点

これからの子どもたちは、想像もつかないほど変化の速い時代を生きていくことになります。そんな時代に必要なのは、すぐに役立つ知識よりも、学び続け、人と関わり、挑戦し続ける力なのだと思います。

学力を伸ばしたいなら、まず素養という土台を育てる。人間関係で悩まないためにも、幼少期の対話や体験を大切にする。自分らしく生きていくために、自分の気持ちと向き合う経験を積んでいく。

娘のグループ活動の話から始まったこの気づきは、私にとって育児の見方を大きく変えるきっかけになりました。何を優先して育てるべきか迷ったときは、ぜひこの基礎的素養という視点を、一度心に置いてみてください。


質問に答えてAI分析する家庭向けレポート作成ツール、家庭完結型「お子さまのトリセツ」のnote記事
▶https://note.com/kidsla_jp/n/nb37f025bb952

文科省や各自治体の指標を基にした教員ツール「教員自己分析・内省カルテ:自分のためのリフレクションとキャリアデザイン」のnote記事 ▶https://note.com/kidsla_jp/n/ndf777e987983

学習指導要領の趣旨(主体的・対話的で深い学び等)を基にした教員ツール「授業デザインメーカー:学級の実態から授業構成・板書・評価を考える」のnote記事▶https://note.com/kidsla_jp/n/n4280716ee931

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ブログ記事:https://kidsla.jp/blog/
note:https://note.com/kidsla_jp

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