子どもが集中してくれない…。
それは「集中力がない」のではなく、年齢に応じた集中の持続時間を超えているだけかもしれません。
集中力には年齢による限界があります。大人と同じような持続時間を期待してしまうと、子どもも疲れてしまい、学習が苦手になる原因にもなります。
今回は、子どもの年齢別に見た集中できる時間の目安と、家庭でできるサポートの工夫を解説します。
幼児期(3~6歳)|5〜15分が限界
この時期の子どもは、まだ「目の前のことに興味があるかどうか」で集中が左右されます。
集中が続くのは5分〜15分程度が一般的です。
サポートのコツ
- 1回の活動は短く、遊びや身体活動をこまめに挟む
- 興味を引く声かけや視覚的な教材が効果的
- 長時間の座学よりも、「やってみる」体験学習を大切に
小学校低学年(6〜8歳)|15〜20分が目安
小学校に入っても、集中の持続はまだ不安定です。
15〜20分の活動時間ごとに軽い休憩を入れると、再び集中しやすくなります。
サポートのコツ
- 「ここまでやったら5分休憩ね」と小さなゴールをつくる
- ゲーム性やごほうび(スタンプなど)をうまく使う
- 勉強前に軽いストレッチをすることで集中スイッチが入ることも
小学校中学年(9〜10歳)|20〜30分の集中が可能に
この時期になると、学習習慣が定着しやすくなり、20分〜30分程度は集中できるようになります。
とはいえ、個人差も大きく、興味があることには長く集中できても、苦手な科目では10分もたない子もいます。
サポートのコツ
- 好きな教科と苦手な教科を交互に取り入れる
- 時間を計って取り組む習慣をつける(タイマー学習)
- 自分で「今日の目標」を決めることで集中力を引き出せることも
小学校高学年(11〜12歳)|30〜45分の集中が可能
脳の前頭前野の発達が進み、30分〜45分ほどの集中が現実的になってきます。
ただし、スマホやタブレットの影響、生活リズムの乱れによっては集中力が低下することもあるため、生活習慣全体の見直しも大切です。
サポートのコツ
- 学習時間を自分でコントロールさせてみる
- 褒め言葉よりも「過程」に注目してフィードバックを
- 家庭内で「学ぶ姿勢」を肯定的に評価する雰囲気づくりを
中学生以降|45〜60分の集中が理想
思春期に入り、脳のワーキングメモリや自己制御機能が成熟してくると、1コマ(45〜60分)学習できる体力が備わってきます。
ただし、思春期特有のストレスや不安も大きく影響する時期なので、「集中できない=やる気がない」と決めつけない配慮が必要です。
サポートのコツ
- スマホの扱い方やSNSとの付き合いを家庭で話し合う
- 疲れが出る前に、10分の仮眠やリフレッシュタイムを
- 自分で計画を立て、失敗してもやり直せる機会を保障する
まとめ|集中時間の目安を知ることが学習効率アップへの第一歩
「もっと頑張って!」ではなく、「この年齢ではどのくらい集中できるのか」を理解し、それに合わせた働きかけをすることが、学びの第一歩です。
集中力は“時間”でなく“質”を重視し、こまめな休憩や適切な目標設定を通して、段階的に伸ばしていきましょう。
子ども一人ひとりに合った「集中スタイル」を見つけることが、学ぶ楽しさと自信につながります。年齢を理解したうえでの関わりが、なによりのサポートになります。
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