MENU
アーカイブ

子どもに伝えたい「ちょうどいい距離感」──人間関係は“つかず離れず”がいちばん

つかず離れず
  • URLをコピーしました!

お子さまのデジタル体験を簡単に管理できる『Amazon Kids+』はこちらから↓

アマゾンキッズ+

友達とずっと一緒にいたい、でも少し疲れるときもある。
仲良くしたいのに、べったりされると苦しくなる。

子どもたちは日々、友人関係の中でこうした「人との距離感」に悩みながら成長しています。

本記事では、人間関係を心地よく保つための“つかず離れず”という考え方を、どう子どもに伝えるかについて、心理学や発達段階をふまえて具体的に解説します。

目次

なぜ「距離感」が子どもにとって重要なのか?

子どもにとっての人間関係は、「遊び」「学び」「安心感」の源です。
しかし、関係が近すぎるとトラブルが起きたり、自分を見失ったりすることがあります。

・親密すぎると「自分を保てない」

仲良しの友達に合わせすぎたり、毎日一緒で疲れたりする子は少なくありません。
心理的な境界線があいまいになると、「どこまでが自分の気持ちなのか」が分からなくなり、ストレスの原因になります。

・距離を取りすぎると「孤立」につながる

逆に、過剰に関わりを避けることで、友人関係を築くチャンスを失ってしまう子もいます。
「一人で平気」と言いつつ、内心では不安や寂しさを抱えていることもあります。

だからこそ、「心地よい距離感」を自分で調整できる力が、子どもにとって大切なのです。

「つかず離れず」を子どもに伝える3つのステップ

では、実際に子どもに「人との距離感はつかず離れずがいいんだよ」と伝えるには、どのようなステップを踏めばよいでしょうか?

次の3つのステップで進めてみましょう。

1. 距離の種類を“見える化”する

子どもにとって「距離感」という言葉は抽象的です。
まずは、人間関係にどんな“距離の種類”があるのかを視覚的に伝えることが有効です。

たとえば、同心円の図を描いて説明します。

  • 一番内側:家族や親友(とても近い距離)
  • 真ん中の円:仲良しの友達(適度な近さ)
  • 外側の円:クラスメイト・知人(あいさつや短い会話)

これを一緒に描いて、「誰がどの円にいると思う?」と聞くことで、子どもは「関係の種類によって距離を変えていい」という発想を自然に受け入れられるようになります。

2. 感情に注目させる:「疲れた」も大事なサイン

「べったりしすぎて疲れた」とか、「あの子といるとモヤモヤする」といった感情の揺れは、距離感が合っていないサインかもしれません。

そうしたとき、「わがままだ」と否定せず、まずは気持ちを受け止めます。

  • 「どうしてそう感じたと思う?」
  • 「一緒にいる時間が長すぎたのかもね」
  • 「ちょっと離れてみるのもいいかも」

このように、感情に気づく力(メタ認知)と、距離を調整する手立てを結びつけていくことがポイントです。

3. 「関係を壊さずに離れる方法」を教える

子どもにとって、「距離を置く=仲が悪くなる」と感じてしまうケースも多く見られます。

そこで、「関係を壊さずに、そっと離れる言葉や行動」も一緒に教えると安心です。

たとえば:

  • 「ちょっと一人になりたいんだ」
  • 「また明日遊ぼうね」
  • 「今日はおうちでゆっくりしたいな」

これらの表現は、相手を傷つけずに自分の境界を保つ“スキル”です。
学校生活では特にこうした言い回しが、自分を守りながら良好な関係を維持する鍵になります。

子どもの発達段階に応じた距離感のつかみ方

小学校低学年(6〜8歳)

この時期の子どもは、「大好き!」「一緒にいたい!」という気持ちが強く、ついべったりになりがちです。
まだ距離を調整する力が弱いため、家庭で「疲れたときは一人になるのもいいんだよ」と繰り返し伝えることが大切です。

小学校中〜高学年(9〜12歳)

友人との関係性が複雑になり、グループ内の圧力や嫉妬も芽生え始める時期です。
「自分はどうしたいのか」を言葉にする練習をすることで、自他の境界線を意識できるようになります

中学生以降

「自分らしさ」と「仲間との一体感」のバランスに悩む思春期。
心の距離感の変化も大きくなりますが、大人が対等な関係として“人間関係のセルフコントロール”を促すことが求められます。

距離感を育てる家庭のコミュニケーション

家庭では以下のような関わり方が、子どもの「ちょうどいい距離感」を育てる基盤になります。

  • 子どもが部屋にこもっていても「気持ちを整えている時間」と考える
  • 話したくなさそうなときは「無理に聞かない」「そばにいるだけ」でOK
  • 親自身も「ちょっと一人になってもいい?」と自己開示する

こうした日常のやりとりが、「人と少し離れても、関係は壊れない」という体験となり、安心して距離をとる力につながっていきます。

まとめ:人間関係は“空気のように自然な距離”が一番

人と人との関係は、「近い=良い」「離れている=悪い」ではありません。
本当に心地よい関係とは、お互いが自由でいられて、なおかつつながっている状態です。

それはまるで、ぴったり寄り添わなくても、ちゃんと伝わる“空気のような関係”

子どもがそんな関係性を築けるよう、大人は距離の取り方を教えるナビゲーターでありたいものです。

「つかず離れず」を知ることは、子どもにとって人間関係の最強の武器。
今後の学校生活、職場、家庭、どんな場面でもきっと役立つ力になります。


キッズ学習アドバイザー

子どもの可能性、どう伸ばす?
気質と認知特性を活かした学び方を
キッズ学習アドバイザーでチェック ▶︎

サイトを見る

↓下記の関連カテゴリーもチェックしてみましょう。

↓下記の外部サイトもチェックしてみましょう。

すくすく子育て(NHK 教育情報サイト)を見る

アーカイブ

つかず離れず

この記事が気に入ったら
フォローしてね!