体育の授業前、真剣な顔で足を伸ばしている我が子。「ちゃんと準備運動してるな」と、微笑ましく見ていたことはありませんか。
でも実は、そのストレッチの仕方次第で、せっかくの準備運動が逆効果になっていることがあるんです。今日は、子どものスポーツや体育の前にやってほしいこと、実はやらない方がいいこと。この違いを、丁寧にお伝えしていきます。
そもそも「静的ストレッチ」って、どんなものでしょう
足を前に伸ばして、その場でじっと数十秒キープする。多くの人が思い浮かべる、あの「伸ばしたまま止まる」ストレッチ。これが「静的ストレッチ」と呼ばれるものです。
体を柔らかくしたり、リラックスさせたりする効果があるので、決して悪いものではありません。ただ、これを運動の直前にやってしまうと、実は思わぬ落とし穴があることが、近年の研究で分かってきているんです。
じっと伸ばすと、力が出にくくなる?
「ストレッチすればするほど、体が動きやすくなる」。そう思っていた方には、少し驚きの話かもしれません。
筋肉をじっと伸ばし続けると、筋肉自体がゆるみすぎてしまうことがあります。すると、瞬発力やパワーを出す力が、一時的に落ちてしまうんです。筋肉から脳への信号のやりとりも、少し鈍くなってしまう。つまり、「伸ばしてリラックスさせすぎた」結果、いざ本番で「思ったより力が入らない」という状態が起きてしまうことがあるんですね。
かけっこや跳び箱の前には、要注意かもしれません
これ、特にジャンプやダッシュのような、パッと力を発揮する動きが必要な場面で影響が出やすいと言われています。
かけっこの直前にじっくり足を伸ばしたら、なんだか本来のスピードが出なかった。跳び箱の前に念入りにストレッチしたのに、いつもより跳べなかった。こうした経験、もしお子さんにあったとしたら、実はストレッチのタイミングが関係していたのかもしれません。
「ちゃんと準備したのに、なぜか本番でイマイチ」。この違和感、案外このあたりに答えがあったりするんです。
「伸ばせば怪我しない」というのも、実は少し違います
もう一つ、意外と広く信じられている考え方があります。「運動前によく伸ばしておけば、怪我をしにくい」というものです。
これも、実はそう単純な話ではありません。筋肉や腱を過剰に伸ばしてしまうと、逆にその場での力の調整がうまくいかなくなることがあります。柔らかくなりすぎた状態で、いきなり強い動きをしようとすると、体がうまく対応できないことがあるんですね。
「ストレッチ=怪我予防」というイメージ、実はかなり広まっていますが、ストレッチにも種類があって、それぞれ役割が違う。ここを知っておくだけで、準備運動の考え方が少し変わってきます。
じゃあ、いつ静的ストレッチをすればいいのか
「じゃあ、じっと伸ばすストレッチはやらない方がいいの?」。ここで慌てないでください。静的ストレッチが無駄というわけでは、決してありません。むしろ、タイミングを変えるだけで、ぐっと効果的になります。
運動の後、体を落ち着かせる時間。ここでじっくり筋肉を伸ばしてあげると、緊張がほぐれて、柔軟性を育てるのにとても役立ちます。部活や体育のあと、少し時間をとって足や腕を伸ばす習慣。これはぜひ続けてほしいところです。
運動前には、こんな動きを取り入れてみて
では、運動の直前には何をすればいいのか。答えは「動きながら準備する」ことです。これを「動的ストレッチ」と呼びます。
腕をぐるぐる回してみる。もも上げをしながら少し歩く。軽くジャンプを繰り返す。体を動かしながら温めていくことで、心拍数が上がり、筋肉や関節が「これから動くぞ」という状態に切り替わっていきます。
じっと止まって伸ばすのではなく、体を軽く動かしながら準備する。これが、運動前のウォーミングアップとして、今おすすめされている方法なんです。
子どもと一緒に、順番を変えてみませんか
体育の授業や、スポーツの練習前。子どもが自分で準備運動をする場面、意外と多いですよね。「なんとなく足を伸ばす」だけで終わってしまっている子も、案外多いのではないでしょうか。
ここで一度、親子で一緒に確認してみるのはどうでしょう。
運動の前は、軽くジャンプしたり、体を回したり、その場で足踏みしたり。体をゆるめるのではなく、温めることを意識する。そして運動が終わったら、ゆっくり深呼吸しながら、じっくり足や腕を伸ばしてあげる。
「準備運動は、伸ばすことじゃなくて、動かすこと」。この一言、子どもにも伝わりやすいかもしれません。
「頑張って準備したのに」を、もったいなくしないために
真剣にストレッチしている姿を見ると、「頑張ってるな」と嬉しくなりますよね。その頑張り、順番を少し変えるだけで、もっと本番の力につながっていきます。
運動前は、動きながら体を温める。運動後は、ゆっくり伸ばして体を落ち着かせる。この順番を知っているだけで、パフォーマンスも変わり、怪我のリスクも自然と減っていきます。
特別な道具も、難しい知識も必要ありません。ちょっとした順番の工夫が、子どもの「もっとできた」という実感につながっていく。今日の練習前から、少し意識してみませんか。
質問に答えてAI分析する家庭向けレポート作成ツール、家庭完結型「お子さまのトリセツ」のnote記事
▶https://note.com/kidsla_jp/n/nb37f025bb952
文科省や各自治体の指標を基にした教員ツール「教員自己分析・内省カルテ:自分のためのリフレクションとキャリアデザイン」のnote記事 ▶https://note.com/kidsla_jp/n/ndf777e987983
学習指導要領の趣旨(主体的・対話的で深い学び等)を基にした教員ツール「授業デザインメーカー:学級の実態から授業構成・板書・評価を考える」のnote記事▶https://note.com/kidsla_jp/n/n4280716ee931
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