スマホやタブレット、パソコン。今の子どもたちにとって、これらはもう特別な機械ではなく、身の回りにある当たり前の道具です。学校でも一人一台の端末が配られるようになり、デジタルに触れること自体は、もはや珍しくもなくなりました。
では、子どもたちはただ操作できるようになれば、それで十分なのでしょうか。
正直に言うと、私はそうは思いません。大事なのは、「どう使うか」「そこから何を学ぶか」のほうです。今日は、デジタルツールを本当の意味で学びの道具に変えていくための視点を、4つに分けてお話しします。
1. 見るだけでなく、「作ってみる」経験を
動画を見たり、ゲームで遊んだりするだけでは、実はデジタルの力を十分に引き出せていません。本当の力は、受け取るだけでなく、自分から発信したり、何かを作ったりする経験を通して育っていきます。
タブレットで絵やマンガを描いてみる。自由研究をスライドにまとめてみる。簡単なプログラムを組んで、ちょっとしたゲームを作ってみる。
こういう経験は、頭の中のアイデアを形にする力や、考えを整理する力につながっていきます。学年が上がるにつれて、発表やレポート作成の場面でも、じわじわとその力が生きてきます。
2. 「調べる力」は、これからますます効いてくる
わからないことに出会った時、自分で調べる力は、これからの時代にどんどん重要になっていきます。ただ、検索窓に言葉を打ち込むだけでは、実はまだ半分です。
正しそうな情報かどうかを見極める。複数のページを見比べて、自分の頭で考える。調べた内容を自分の言葉でまとめ直す。
こうした力は、小学生のうちから少しずつ育てていけるものです。「それってどういう意味だろう。一緒に調べてみようか」。この一言を大人が投げかけるだけで、子どもは自然と調べ方そのものを学び、それが「学ぶ力」全体へとつながっていきます。
3. 動画やゲームとの付き合い方を、一緒に考える
「うちの子、動画やゲームばかりで心配」という声、本当によく聞きます。私も共感する部分があります。
でも、ここで大事なのは、完全に取り上げることではなく、「どう付き合っていくか」を一緒に考えることです。
見ていた動画の中で、何か役に立ちそうな内容があれば、一緒に話してみる。ゲームのルールや攻略法を、「ちょっと説明してみて」と聞いてみる。タイマーを使って、始まりと終わりの区切りを一緒に決めてみる。
こういう小さな工夫を重ねていくと、ただ流されるように使う状態から、自分の意志で使いこなす感覚へと、少しずつ変わっていきます。
4. 大人自身の使い方も、実は見られている
「子どもにはうまく使ってほしい」と願うなら、大人自身がその姿を見せることが、一番の近道だったりします。
予定をアプリで管理している姿。検索する時に、言葉の選び方を工夫している様子。旅行や買い物の計画を、パソコンでまとめている様子。
こうした日常の中の何気ない使い方こそ、子どもにとって一番リアルで、一番身になる教材になります。「勉強しなさい」より、「お母さん(お父さん)がこう使ってるな」という記憶のほうが、案外長く残るものです。
おわりに――使えるだけでなく、活かせる力を
今の子どもたちが大人になる頃には、社会はもっと様変わりしているはずです。技術の進み方を思うと、少し想像がつかないくらいです。
そんな未来を生きていく子どもたちにとって、デジタルを自分の学びや表現の道具として使いこなせる力は、欠かせないものになっていくでしょう。便利に使えるだけでなく、自分の世界を広げるために使いこなす。そんな力を、家庭でも学校でも、少しずつ一緒に育てていけたらと思います。
質問に答えてAI分析する家庭向けレポート作成ツール、家庭完結型「お子さまのトリセツ」のnote記事
▶https://note.com/kidsla_jp/n/nb37f025bb952
文科省や各自治体の指標を基にした教員ツール「教員自己分析・内省カルテ:自分のためのリフレクションとキャリアデザイン」のnote記事 ▶https://note.com/kidsla_jp/n/ndf777e987983
学習指導要領の趣旨(主体的・対話的で深い学び等)を基にした教員ツール「授業デザインメーカー:学級の実態から授業構成・板書・評価を考える」のnote記事▶https://note.com/kidsla_jp/n/n4280716ee931
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