公園で友達と大笑いしている子。ちょっと転んだだけで、顔をくしゃくしゃにして泣く子。そんな子どもたちを見ていると、「表情がある子は、感情が豊かなんだろうな」と思いますよね。
でも、その隣で「うちの子、何を考えているのか分かりづらいんです」「先生にも、感情が顔に出にくいって心配されていて」。そんな悩みを抱えている保護者の方も、実はたくさんいらっしゃいます。
表情って、その子の心の育ち方や、言葉の発達、人との関わり方まで、すべてが映し出される場所なんです。今日は、この「表情」というテーマを丁寧に見ていきたいと思います。
表情が乏しい子は、感情が乏しいわけじゃない
まず、はっきりお伝えしておきたいことがあります。表情に出にくいからといって、感情そのものが少ないわけではないんです。
感情と言葉がまだうまくつながっていない。自分の気持ちに気づく機会が少ない。周りが表情を抑えがちな環境にいる。表情を読み取って返してくれる大人が近くにいない。こうした背景が、表情の出にくさにつながっていることが多いんですね。
つまり、表情の乏しさは性格ではなく、育ちによって変わっていくものです。だからこそ、関わり方を少し変えるだけで、表情はゆっくりと豊かになっていきます。
表情が育つのは、この二つが揃ったとき
表情が豊かになるには、大きく二つの条件が関わっています。
一つは、自分の気持ちに気づいて、それを表現できる力。もう一つは、表現しても大丈夫だと感じられる安心感です。
この二つが揃ったとき、子どもは自然と笑ったり、困った顔を見せたりするようになります。特に小学校低学年くらいまでは、言葉より表情や身振りで気持ちを伝える力の方が大きな役割を持っています。この力がしっかり育っている子は、人との関係もスムーズで、自分の気持ちをコントロールする力も育ちやすいことが分かっています。
今日からできる、5つの関わり方
理屈は分かった。じゃあ、実際どうすればいいの? ここからは、今日から試せる具体的な方法を5つ紹介します。
気持ちに、名前をつけてあげる
子どもが困った顔をしているとき、「なんだか悲しそうなお顔してるね。どうしたの?」と声をかけてみてください。
まだ言葉にできない気持ちを、大人が代わりに言葉にしてあげる。これを繰り返していくうちに、表情と気持ちがつながる回路が、少しずつできあがっていきます。
大人自身が、表情豊かに見せる
表情は、模倣から始まります。大人が笑顔で話す、驚いた顔を見せる、眉をひそめてみる。こうした姿を見て、子どもは「表情って、気持ちを伝える手段なんだ」と学んでいきます。
楽しいときはオーバーなくらい笑ってみる。共感する場面では、一緒に驚いたり悲しんだりしてみる。大人の表情の幅そのものが、子どもが真似をする材料になっていくんです。
表情を使った遊びを、取り入れてみる
「今、どんな顔してるかな?」と鏡を見せてみる。「にこにこ顔」「ぷんぷん顔」「しょんぼり顔」を絵にして見せてみる。
表情カードを使った気持ち当てっこ。お母さんの顔まね、先生の顔まね。粘土やお絵描きで表情を作ってみる。遊びながら、表情を使う・感じる・読み取る力が、自然と身についていきます。
表情に、しっかり反応してあげる
子どもが笑ったとき、びっくりしたとき、困った顔をしたとき。その瞬間に「いい顔してるね」「そんなにびっくりしたんだね」と返してあげてください。
表情に対して反応が返ってくることで、子どもは「表現していいんだ」と感じます。表情でやりとりすること自体が、心地よい経験に変わっていくんです。
「そのままでいい」という余白も、忘れずに
「もっと笑って」「なんでそんな顔してるの」。こう言われ続けると、子どもは「正しい表情をしなくちゃ」と身構えてしまいます。
表情が出にくい子には、まず「そのままでもいいよ」という安心感が必要です。その土台があってこそ、少しずつ表情で気持ちを伝える楽しさが育っていきます。
表情の豊かさは、生きる力そのもの
表情が豊かであること。これは見た目の明るさだけの話ではありません。自分の気持ちに気づき、それを表現し、人とつながっていく力そのものの表れなんです。
表情が豊かな子は、気持ちを言葉にしやすくなります。人の表情も読み取りやすくなります。人の気持ちに共感する力や、自分を認める気持ちも育ちやすくなっていきます。
表情の豊かさは、その子がこれから生きていく上での、大切な土台の一つになっていくんですね。
小さな「気づき」が、その子の表情を広げていく
表情は、練習して身につけるものではありません。「感じていい」「表していい」。そう思える経験の積み重ねが、その子の表情の世界をゆっくり広げていきます。
子どもがふと見せた表情に、「その顔、いいね」「気持ちが出てるね」。そんな一言をかけてみてください。
その小さな一言が、子どもにとっての自信になります。今日から、表情のやりとりを楽しむ時間を、少しずつ増やしてみませんか。
質問に答えてAI分析する家庭向けレポート作成ツール、家庭完結型「お子さまのトリセツ」のnote記事
▶https://note.com/kidsla_jp/n/nb37f025bb952
文科省や各自治体の指標を基にした教員ツール「教員自己分析・内省カルテ:自分のためのリフレクションとキャリアデザイン」のnote記事 ▶https://note.com/kidsla_jp/n/ndf777e987983
学習指導要領の趣旨(主体的・対話的で深い学び等)を基にした教員ツール「授業デザインメーカー:学級の実態から授業構成・板書・評価を考える」のnote記事▶https://note.com/kidsla_jp/n/n4280716ee931
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