「もうやだ!」「なんでわかってくれないの!」
おもちゃを投げる。床に寝転がる。大きな声で泣きわめく。
こういう場面、どのご家庭でも一度は経験があるのではないでしょうか。
その瞬間、頭に浮かぶのは「どうしたらいいんだろう」という戸惑いと、「早く収めたい」という焦り。正直、私自身も何度も同じ気持ちになったことがあります。
今日は、子どもがかんしゃくを起こす理由と、そのときの大人の関わり方を、一緒に見ていきましょう。ただの「なだめ方」ではなく、子どもの発達に沿った視点でお伝えしていきます。
かんしゃくは、発達のひとつの姿
まず知っておいてほしいのが、かんしゃく=問題行動ではないということです。
二歳から五歳頃の幼児期は、自我が芽生え始める一方で、言葉や感情をコントロールする力はまだ発展途中です。だから、自分の気持ちをうまく表現できずに、爆発してしまう瞬間があるんです。
小学生になっても、疲れているときや、感覚が敏感になっているとき、環境の変化が大きいときには、かんしゃくが出やすくなります。
つまりこれは、わがままではなく、育っていく途中で自然に起きる、心の叫びのようなものなんですよね。
このことを知っているだけで、「何とか止めなきゃ」という焦りから、「今この子には、安心と支えが必要なんだ」という受け止め方に、少し変わっていけると思います。
まずは、大人が落ち着いていること
かんしゃくを目の前にすると、大人もつい感情的になってしまいます。でも、子どもが感情の波にのまれているときこそ、大人が安全な港のような存在でいることが求められます。
声を荒らげない。すぐに叱らない。「泣かないの!」と否定しない。この三つは、基本中の基本です。
代わりに、「怒っているね」「悔しかったね」「イヤだったんだよね」と、子どもの気持ちに名前をつけてあげてみてください。これは、子どもが自分の感情を言葉として整理していく手助けになります。
大人が穏やかでいること。これが、子どもにとって何よりの安心材料になるんです。
話しかけるより、まず待つ
かんしゃくの真っ最中に話しかけても、実は子どもの耳には届いていません。感情が爆発しているとき、理性を働かせる脳の部分がうまく機能していない状態だからです。
この段階で「どうしてそんなことするの」「いい加減にしなさい」と声をかけると、火に油を注ぐことになりかねません。
危ないものを子どもから遠ざける。落ち着ける空間を確保する。無理に抱きしめず、少し距離を取って見守る。そして、気持ちが落ち着くまで、じっと待つ。
かんしゃくには波があります。感情のピークを過ぎると、自然と静かになっていくものです。落ち着いてから初めて、「どうしたのか」「何が嫌だったのか」を、一緒に整理してあげましょう。
かんしゃくが終わったあとこそ、育ちのチャンス
かんしゃくが収まったあとの時間は、実は子どもにとって、感情を学ぶ貴重な機会です。
「あのとき、○○が嫌だったんだね」 「今度は、どう言ったら伝えられるかな」 「一緒に考えようか」
こういうやりとりを通して、子どもは自分の気持ちを言葉にする方法、それを誰かに伝える方法、問題をどう解決していけばいいのかを、少しずつ学んでいきます。
「大声を出したから叱られた」「わがままを言ったから嫌われた」と受け取ってしまわないよう、感情を持つこと自体は悪いことじゃないと伝えてあげることも忘れないでください。
おわりに:かんしゃくは、育ちのプロセス
子どものかんしゃくは、親にとって試されるような場面です。でもそれは、しつけの失敗ではなく、発達の一場面。子どもが感情と向き合いながら、社会性を学んでいく大切な時間なんです。
かんしゃくを問題として捉えすぎず、心の発信として受け止めること。大人が冷静でいることで、子どもが安心できる土台をつくること。感情を受け止め、言葉で整理する手伝いをすること。落ち着いたあとに気持ちを共有し、次につながる会話をすること。
親も完璧ではありません。「今日はうまく対応できなかったな」と感じる日があっても、それはまた次に活かせる学びです。
焦らなくて大丈夫です。子どもの心に寄り添いながら、少しずつ関係を築いていきませんか。
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文科省や各自治体の指標を基にした教員ツール「教員自己分析・内省カルテ:自分のためのリフレクションとキャリアデザイン」のnote記事 ▶https://note.com/kidsla_jp/n/ndf777e987983
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